不動産の売却・査定に役立つ基礎知識をわかりやすく解説！

「不動産を売却したいけれど、何から手をつければいいのかわからない」「相続した不動産を売ろうか迷っている」「高く売るにはどうすればいいのか知りたい」などとお悩みではありませんか？不動産売買は大きな金額が動く取引であり、ほんの少しの違いで最終的な利益が大きく変わってきます。少しでも高く売却するために、事前に知っておきたい知識やノウハウが多くあります。

ウレルカエル不動産では、不動産の売却や査定において知っておきたい知識をわかりやすく解説しております。不動産売買の流れや仲介と買取の違い、不動産会社の選び方など、不動産売却に必須の情報が満載です。わかりやすく丁寧な不動産情報サイトを目指しておりますので、初めての不動産売却にぜひお役立てください。

あなたが不動産を売却する理由は？

不動産を売却する理由は人それぞれですが、主な理由としては以下が挙げられます。

• 住み替えのため
• 相続した不動産を売りたい
• 資産整理のため
• 転勤・転職が決まったため
• 離婚したため
• 借金などの金銭的な理由

不動産売却の理由として、現在の住まいを売却して新しい住まいを購入する方もいれば、実家を相続した方、住宅ローンの返済が厳しいなどの理由で売却を検討するケースもあります。不動産を売却する理由によって、どのような売却プランが適しているのか、何に気をつければよいのかが変わってきます。売却理由を明確にし、「できるだけ高く売りたい」「早く売りたい」などの希望条件を事前に整理しておくことが、不動産売却成功のポイントです。

不動産売却の方法は2種類！仲介・買取の違いは？

不動産売却の方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」の2種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

あなたが不動産を売却する理由は？

仲介

不動産業者に仲介してもらい、一般市場で買主を探して売却する方法です。個人の不動産売却では仲介が一般的で、買取よりも高く売却できる可能性があります。一方で仲介は、購入希望者を探すことから始めるため、売却までに時間がかかりやすいのが注意点です。少しでも高く売りたいとお考えの方は仲介を選ぶとよいでしょう。

買取

買取とは、不動産会社へ物件を直接売却する方法です。買主を探す必要がなく、時間をかけずに売却できるのがメリットです。一方で買取は、仲介に比べて売却価格が2～3割程度安くなる傾向にあります。急な転勤や相続などで、物件を急いで売却したい方には買取が最適な方法です。

不動産売買の基本的な流れ

不動産売却をお考えの方が不動産会社に仲介を依頼する場合、基本的な不動産売買の流れは以下のようになっています。

1．不動産会社への査定依頼

まずは不動産会社に査定を依頼し、売却相場を把握します。

2．媒介契約の締結

不動産会社から査定額の提示を受け、どの不動産会社に依頼するかを決めたら、媒介契約を締結します。

3．売却活動を行う

媒介契約の締結後、不動産会社が広告や内見案内などの売却活動を行います。

4．条件交渉

購入希望者が現れたら、価格や日取りなどの条件交渉を行っていきます。

5．売買契約・引き渡し

買主が決定したら売買契約を結び、買い手に物件を引き渡します。

少しでも疑問に思う点があれば、不動産会社に確認し、疑問を解消してから売却を進めるようにしましょう。

不動産売却の必要書類

不動産売却時に必要となる主な書類は以下のとおりです。

登記済証（権利証）または登記識別情報

登記済証は、土地や建物など不動産の所有権を取得する登記に使用します。登記識別情報は従来の登記済証（権利証）に代わる情報です。

固定資産税・都市計画税納税通知書

固定資産税・都市計画税の納税額などが記載されている書類です。納税の確認や、移転登記による登録免許税の算出時に使用します。

測量図（建物見取り図）または境界線確認書

土地の境界線や建物図面など、不動産の状況把握のために必要な書類です。

建築確認済証、検査済証

新築の購入後や増築時に受け取る書類で、建築基準法に適合した建物である証明となります。

維持管理費用書類、管理規約書類（マンションの場合）

マンションの売却時に必要な書類です。どのような管理規約があるのか、管理費・修繕積立金はどのくらいなのか、購入者が生活するうえで必要な情報を得られます。

不動産売却にかかる費用

不動産売却にかかる主な費用は、以下のとおりです。

仲介手数料

不動産売買で、物件の売買契約が成立した際に発生する手数料です。売却時の費用で最も大きな金額になる部分で、仲介をしてくれた不動産会社に支払います。売却価格が400万円を超える場合の計算式は「売買価格×3％＋6万円＋消費税」です。

印紙税

不動産売買契約の締結に課せられる税金です。売買契約書に収入印紙を貼り付け、消印する方法によって納税します。

抵当権抹消登記費用

金融機関で住宅ローンを組む際に設定された、抵当権を抹消するための手数料です。抵当権抹消手続きを司法書士に依頼する場合は、司法書士手数料がかかります。

譲渡所得税

不動産売却によって得られた利益にかかる税金で、利益が出なかった場合は納税する必要はありません。

住宅ローン一括返済費用

住宅ローンの残債がある場合は不動産売却ができません。抵当権の抹消のために、住宅ローンを一括で支払う必要があります。多くの金融機関では、一括返済の際に手数料がかかります。

測量費用

土地の測量が必要な場合にかかる費用です。

上記以外に、状況によっては引っ越し費用やハウスクリーニング代、リフォーム費用、建物の解体費用などが挙げられます。

相続した不動産を早く売却するメリットは？

相続した家を売却するのは気が進まないという方も少なくありませんが、使い道のない不動産は早めに売却するのがおすすめです。不動産を早めに売却することで得られるメリットをご紹介します。

相続トラブルを避けられる

不動産は現金とは異なり、分割が困難です。そのため、相続人が複数人いる場合は相続トラブルの原因となるおそれがあります。不動産を早めに売却して得られた利益を分割すれば、トラブルになりにくく平等に分けることができます。

維持費の負担を減らすことができる

相続した不動産は、所有するだけで毎年固定資産税を払わなければなりません。使い道のない不動産を所有していると、無駄な出費となってしまいます。維持費の負担をなくすためにも、早期に売却するのがおすすめです。

特例制度が利用できる

相続した不動産を早めに売却すれば、特例を受けることで節税できる可能性があります。代表的な特例が「取得費加算の特例」と「空き家の3,000万円特別控除」です。

・取得費加算の特例

相続で取得した不動産を一定期間内に譲渡した場合、相続税の一部を取得費に加算できます。これにより譲渡益を抑えられるため、節税につながります。

参照：国税庁HP「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」

・空き家の3,000万円特別控除

被相続人が居住していた家を売却する際に、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除できます。

参照：国税庁HP「被相続人の居住用財産（空き家）を売ったときの特例」

不動産の査定とは？知っておきたい査定の種類

不動産の売却を検討しているのであれば、まずは「いくらで売却できそうか」を把握しておきましょう。そのためには、不動産会社に査定を依頼する必要があります。不動産査定とは、不動産が実際にいくらで売れそうかを不動産会社が査定することです。不動産査定には、主に以下2種類の方法があります。

机上査定（簡易査定）

物件情報、近隣の不動産取引事例、路線価などのデータに基づいて、物件の査定額を算出する方法です。インターネットの一括査定サイトを利用すれば、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼することができます。おおよその査定額が早くわかるため、まずは物件の資産価値を確認したいという方におすすめです。

訪問査定

不動産会社が実際に現地調査を行い、物件の状態をチェックして査定額を算出する方法です。データだけではわからない建物の管理状況や周辺環境なども加味して価格を決めるため、より正確な売却相場を知ることができます。

不動産売却では、必ず複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。まずは机上査定で複数の会社に査定を依頼し、信頼できる不動産会社を絞り込んでから訪問査定を依頼するのもおすすめです。

不動産査定でチェックされるポイント

不動産売却の際は、不動産会社の査定を受ける必要があります。実際に不動産会社が現地を訪れて査定を行う訪問査定では、以下のような点をチェックしています。

売却理由

現地調査よりも先になりますが、不動産売却にあたって必ず聞かれる項目です。なぜ売却にいたったのかは、きちんと説明できるようにしておきましょう。

立地・環境

訪問査定で最も重要といえるポイントが立地です。駅からの距離が特に重視され、最寄り駅から徒歩で行けるのか、バスが必要なのかなどをチェックされます。また、公共施設が近くにあるかなど、周辺環境もチェックポイントの一つです。

建物の状態

築年数はもちろん、間取り・広さ・日当たり・風通しなどがチェックされます。基本的には多くの人が住みやすい間取りか、家事がしやすい動線かといった点が重要です。そのほか、雨漏りやシロアリ被害など、マイナス評価につながる点もチェックされています。

信頼できる不動産会社の選び方

不動産売却を成功させるためには、信頼できる不動産会社に依頼することが重要です。こちらでは不動産会社選びのポイントをご紹介します。

1．査定額は適切か・根拠の説明があるか

不動産の査定額は、不動産会社によって異なります。そのため、提示された査定額の根拠を必ず確認しましょう。査定額が高ければよいわけではありません。相場よりも高い金額で売り出すと、長期間売れ残ってしまう場合もあります。査定額の根拠をもとに信頼できる不動産会社を選びましょう。

2．担当者の対応はよいか

不動産売却では専門用語が多いため、依頼者の疑問や不安を理解し、わかりやすい言葉で丁寧に説明してくれる担当者が理想です。依頼者からの質問に対するレスポンスも早く、快く対応してくれれば質のよい担当者と判断できるでしょう。

3．売却実績・得意分野

不動産会社の過去の売却実績や、得意とする不動産の分野を確認しましょう。戸建てが得意な会社もあれば、マンションが得意な会社もあります。例えばマンションを売却したい場合、マンションの取り扱いが中心の不動産会社であれば、スムーズな売却が期待できます。

4．納得のいく販売戦略を提案してくれるか

買主を探すにあたり、どのような売却戦略・広告手段をとるのかという点も重要です。不動産会社で主に行う広告手段は、レインズへの登録、不動産情報サイトへの広告掲載、周辺エリアでのチラシ広告などです。広告をどこまで展開してくれるかを確認することで、スムーズに売却を進められるでしょう。

5．囲い込みをせずに販売活動を行ってくれるか

「囲い込み」とは、自社で「両手仲介」を作り出すために、物件の情報を市場に公開しない行為のことです。不動産会社は売り手と媒介契約を結びますが、自社で買い手を見つければ、売り手と買い手の双方から仲介手数料を得ることができます。これを両手仲介といいます。囲い込みをされると、なかなか買い手が見つからず高く・早く売れるチャンスを逃してしまいます。囲い込みをせずに販売活動を行ってくれる不動産会社を見極めましょう。

不動産売買を仲介業者に依頼するメリット

不動産仲介を仲介業者に依頼すると、売却が成立した際に仲介手数料を支払う必要があります。そのため「自力で売却できるのでは？」と思う方も多いのではないでしょうか。不動産の売買は仲介業者に依頼せずに行っても、法律上問題はありません。しかし、仲介業者に依頼することで以下のメリットがあります。

適正価格を把握できる

仲介業者に依頼すると詳細な査定を受けることができます。適正価格がわかれば、相場に近い価格で売却可能です。

手間がかからない

不動産売買には様々な書類が必要です。十分な知識がなく契約手続きを行うと、後々トラブルにつながってしまう可能性もあります。仲介業者に依頼することで、難しい契約手続きもスムーズにでき、様々な手間を省くことが可能です。

物件の宣伝ができる

仲介業者に依頼すると、様々な方法で宣伝できるため、購入希望者が見つかりやすいといえます。

不動産売却における心構え

不動産売却は、一生に一度の売買取引といっても過言ではありません。そのため「仲介か買取かどちらが得なの？」「不動産会社の選び方がわからない」「査定ではどこをチェックするの？」「相続不動産を売却する際にはどのような手続きが必要なの？」など、不動産売買において売主の不安や疑問はつきないものです。不動産査定から売却までスムーズに進めるために、事前に不動産売買における心構えを知っておくとよいでしょう。

不動産売却における心構えは以下のとおりです。

• 余裕のある売却スケジュールを立てる
• 売却予定の不動産を客観的な視点で評価する
• 自主的かつ積極的に不動産売却に関する情報を収集する
• 売却活動にも積極的に関わる姿勢を取る
• 「買主は自分のお客様」という売主としての自覚を持つ